猫まるさんの投稿した口コミ一覧

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口コミ投稿

ゲッタウェイ [DVD]
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:2票
4
1972年の映画です。後の90年代にリメイク版が製作されていますが、スティーブ・マックイーン主演のこちらの方が断然良いです。「ある愛の詩」で純愛ヒロインを演じたアリ・マッグローが今作ではアウトローなマックイーンの妻役を演じています。ストーリーは銀行強盗をはたらいた夫婦が仲間割れした連中に狙われてメキシコへ逃亡を図る、というものです。バイオレンス映画で、血生臭いシーンもあるので苦手な人はご注意を。マックイーンはやはりアウトローがよく似合います。主人公の夫婦を始め善人はほぼ出てきません。それでも見ているうちに2人が無事に逃げ切れるかとドキドキしてしまいます。最後に車に乗せてくれた気のいいおじさんが唯一の善人でした。息が詰まるようなシーンもも続きますが、ラストでの綺麗な青空が2人の心境を表しているようで、見ている側もどこかホッとしました。
I GOT IT BAD AND THAT AIN'T GOOD [CD] / ロブ・マドナ・トリオ, Rob Madna
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:3票
4
1976年の音源をCD化したアルバムです。当時は何故か発売される寸前に回収されてしまったという幻の作品だったそうです。派手さはないけれどビル・エヴァンスのような優雅さがあります。昔どういう事情があったのかは分かりませんが、ニーナ・シモンの歌で有名な「I Got it Bad and That Ain't Good」やモンゴメリーの「The End of a Love Affair」などを聴いていると、埋もれたままにならずCDで復活してくれて良かった、と思います。
A BOY FULL OF THOUGHTS [CD] / ベント・エゲルブラダ・トリオ, Berndt Egerbladh
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:2票
4
北欧らしい感性という事なのかは分かりませんが、独特の陰影のようなを感じます。決して陰鬱ではないけれどストレートに明るくもない雰囲気です。独特の雰囲気は一番最初の曲「A Boy Full of Thoughts」から出ています。ダークな雰囲気もありつつ暗くもない、斬新さを感じます。古い映画音楽である「Days of Wine and Roses」は、原曲はムーディなワルツですが、ここではシンプルで軽やかな仕上がりになっています。全体を通して所々スリル感があり、リラックス感もあり、緩急が程よく付いていると思います。
JUST FOR YOU [CD] / ロブ・ヴァン・バベル・トリオ, Rob van Bavel
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:5票
4
歌を口ずさんでいるかのようなアレンジが心地良いです。例えばセロニアス・モンクの名曲「In Walked Bud」は本家以上に口笛でも吹くかのような軽やかさです。チェット・ベイカーの「If I Should Loose You」も本家のように目を閉じてじっくり聴き入るような雰囲気ではなく、指が動いてしまうようなイントロに、軽く口ずさんでいるようなメロディが新鮮です。20年も前の6曲しか入っていないシンプルなアルバムですが、印象に残りました。
ONE TO GET HER [CD] / アーノルド・クロス・トリオ, Arnold Klos
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:2票
4
アルバムタイトルになっている「One To Get Her」という曲はアーノルド・クロスのオリジナルだそうですが、印象的なフレーズが繰り返される中で徐々に深くドラマチックに展開されていくのが見事です。ボッサ風味の「How Insensitive」も軽快で素敵です。クロスといえばビル・エヴァンスの影響を強く受けているというイメージが強く、本作でも「The Two Lonely People」などエヴァンスの曲が出てきます。でも以前はもろにエヴァンスの影響とわかるような演奏でしたが、ここへ来て変わってきたようです。エヴァンスへの尊敬はあるけど、単にエヴァンスのファンを喜ばせるだけじゃなくさらに自分の曲として高めているかのようです。
SWINGIN’ SOFTLY [CD] / ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ, Jos van Beest
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:4票
4
私がヨス・ヴァン・ビースト・トリオを知ったのはボーカルのマリエル・コーマンがきっかけだったので、ついコーマンとセットで捉えがちでした。改めてトリオ単体で聴いてみると決してコーマンの演奏バンドなどではないと思い知らされます。「Telkens Weer」を始め選曲のセンスが素晴らしく、「Autumn Leaves」や「Flamingo」のような、ある意味スタンダードすぎるような曲でも退屈させずに聴かせてくれます。静止画のように物静かだけど不思議な存在感のあるトリオだと思います。
RUSSIAN LULLABY [CD] / ウラジミール・シャフラノフ・トリオ, Vladimir Shafranov
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:4票
4
選曲がバラエティに富んだアルバムです。「Cape Verdean Blues」の出だしがかっこいいです。チェット・ベイカーの「If I Should Loose You」が哀愁感たっぷりの仕上がりになっているのも良かったです。ショパンのノクターンまで入っていて驚きましたが、余分な装飾を省いて、シンプルで静かな始まりだけど優雅な曲になっています。いかにもクラシックに精通したピアニストらしいノクターンで、今にもダンスが始まりそうな雰囲気でした。
Further Down The Road [CD] / ALAN BROADBENT TRIO
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:3票
3
「Invitation」「Night and Day」など有名な曲が収録されていて親しみやすさはあります。でもそれ以外に何か意外性があるかと言われると、特に何も感じません。ジャズ好きな人が聴きやすい曲を集めて聴きやすく演奏しました、ただそれだけ・・という感じです。例えばチャーリー・パーカーの「Au Privave」はとても好きな曲ですが、今さらこのトーンで聴かされてもなぁ、と若干退屈してしまいました。無難な曲を無難に聴きたいときには丁度良いのかもしれません。
SWEET & LOVELY [CD] / BERNDT EGERBLADH TRIO
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:3票
4
ベント・エゲルブラダという人はスウェーデンのミュージシャンだそうです。この人に限らず、北欧のミュージシャンにはどこか独特の感性があるように思います。思えば北欧の家具や雑貨も個性的な魅力があるので、音楽にも独特の感性が現れるのかなと思います。このアルバムも、個性がとても新鮮で心地良いです。「The First Snow」では日本人とは雪に対する表現が違うのだなぁとつくづく思うし、「One for the Bartender」は本当に彼ならではなんだろうなと思うほど個性的な曲です。かと思えば「Night Piece」ではとても繊細で北欧の夜空のような澄んだ表現を聴かせてくれます。
NUMURKAH [CD] / OONA TOIVANEN TRIO, ヨーナ・トィヴァネン
  • 投稿日:2020年09月23日
  • この口コミの投票獲得数:4票
4
ヨーナ・トイヴァネンというフィンランド人のピアニストのことはこのアルバムで初めて知ったのですが、レコーディングされた当時、まだ21歳だったそうです。それなのに全曲オリジナルのアルバムを発売して、しかも曲の表現が素晴らしいのでいろんな意味で驚きました。ジャズの世界は割と遅咲きの人も多いのに、凄いことだと思います。「Pale Morning Dun」では北欧の神秘的な月夜が思い浮かぶようだし、「Kertomus Metsasta」は優しい物語を紡ぐような美しい曲です。他にも個性的で神秘的な曲が多く、フィンランドという環境から生まれたのだろうかと想像が膨らみます。
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