小説の口コミレビューとランキング

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小説

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盤上の敵 (講談社文庫) / 北村 薫
口コミ平均評価
白のキング、白のクイーン、黒のキング、黒のクイーン、と、登場人物と事件の顛末がチェスになぞらえて語られる推理小説。語り手である主人公が白のキング、その妻が白のクイーンです。逃亡犯による、偶発的な立てこもり事件に巻き込まれた妻を助けるために主人公が取ったある行動。実はそこには彼自身のある目論見が隠されていた。最初、小説ではなく、バレエ作品として2パターンの振付を見ました。後から小説を読むと、踊りで表現されていたことが、文字でより詳細を説明されてみるとこうなのか、と興味深かったです。しかし、ストーリーは救いがないギリギリで、かなり読んでいてつらい箇所もありました。悪意だけで生きている人間が実在するのか?と考えてエーリッヒ・フロムの「悪について」を読んでしまったほどです。その結論は出ませんが、最後のシーンに描かれている再生への希望を信じたいです。

サラビさん 女性 40才 公務員)

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無事、これ名馬 (新潮文庫) / 宇江佐 真理
口コミ平均評価
宇江佐 真理の時代小説は解説を読んだだけで辛そうで手が伸びない作品もあります。こちらも切ない話ではあるのですが、気弱で泣き虫な武士の子が火消しの親分に弟子入り志願する、という設定に興味を引かれて読みました。しかし、本当に好きだった相手と添い遂げられなかった三十路の男女の心模様は、やはり切なかったです。老いや、火事など、自分の意思とは関係ない出来事で変わる人生。生きていれば、多かれ少なかれ、余儀ないこと、というのが誰にでもあると思います。親の期待に添えないこと、好きな人と一緒になれないこと、年をとること。そんないろいろな余儀なきことを飄々と受け止めて、日々の生活に幸せを見出せる人が、「名馬」なのかもしれません。

サラビさん 女性 40才 公務員)

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監督 / 海老沢泰久
口コミ平均評価
高校生のときに読んではまり、以来、暗記するほど読みました。ヤクルトスワローズ監督だった、広岡達朗氏をモデルにした、事実に基づくフィクションです。広岡監督以外の登場人物は架空の名前ですが、当時のスワローズを知っている人なら誰でモデルなのか、おおよそ分かります。チーム名はスワローズではなく、「エンゼルス」となっています。海老沢泰久独特の、翻訳文のような文体で、アメリカの野球小説を読んでいるようでもあります。後半の、野球賭博を巡る疑惑に主力選手が巻き込まれるあたりの展開がスリリングで、何度読んでもラストまで一気に読んでしまいます。

サラビさん 女性 40才 公務員)

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ガジュマルの家 / 大島孝雄
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第19回朝日新人文学賞受賞作。沖縄には、キジムナーという精霊がいます。主人公は、キジムナーの「僕」。精霊として500年生きてきた後に、「僕」は人間として生まれてきます。16世紀から戦後までの沖縄・イシャナギ島(石垣島)を、土着色濃く描いた不思議な小説です。私もおもしろく読みましたが、歴史ものっぽい要素が強いので、たぶん、男性にはもっと受けるんじゃないかと思います。

サラビさん 女性 40才 公務員)

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古都 (新潮文庫) / 川端 康成
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境遇の違う少女たちの出会いの物語。姿映しのような二人だが、既にそれぞれに自己や境遇というものを持ってしまっているのだった。京都の季節を書き出したイマジネーションにあふれた文章も見事。

鳥取ミントさん 男性 25才 会社員(営業系))

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小説 ザ・外資 / 高杉 良
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長銀の破綻と、それを受けて俗に「ハゲタカ」と非難される事の多い、外資リップルウッドの買収劇を土台にしつつ、スーパーエリートの日本人が、外資系企業数社を駆け回る物語。外資のダーティーな側面にスポットが当たりすぎ、偏った印象を持ったが、単純に小説として読むと、個人的には主人公のクレバーな仕事振りに魅かれ、割と楽しめる。自分が「仕事できねーなー」と思った時に、できるビジネスマン像をイメージする為に読み返しています。

三振タイガースさん 男性 39才 自営業)

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戦雲の夢 / 司馬遼太郎
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土佐の大名長曾我部盛親の話。元親の死から間もない関ヶ原の合戦を西軍として迎え、吉川広家の内応のなにもできずに改易されてしまいます。失意の日々を送るうちに大坂の陣に侍大将として迎えられ華々しく戦って本分を果たす話です。「夏草の賦」のその後がわかりますが、話としては特につながっておらず、独立した話として楽しめます。

fujiwaraさん 男性 35才 公務員)

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蒼空時雨 / 綾崎隼
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ジュブナイル小説というとちょっと違うけど、読後の印象はそんな感じ。伏線がちゃんとはられていて、もちろん回収までしています。ライトノベルと一般にいう小説の中間に位置しているように思います。

バディさん 男性 25才 会社員(営業系))

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ワイルド・ソウル〈上〉 / 垣根涼介
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人口増を避けるための棄民政策。そこにには楽園は無かったようです。ニュースでみたことがありますが、田畑は耕せるような状況ではなく、食糧を確保することも困難だったようです。主人公は幼少のときに家族と南米に渡った人物です。歴史的背景などを踏まえて読むと勉強になり、且つ非常に面白味があると思います。

ヨッシーさん 男性 28才 会社員(その他))

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借金取りの王子―君たちに明日はない / 垣根涼介
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君たちに明日はないの続編です。サブタイトル、借金とりの王子とは、消費者金融に勤める会社員のことです。金融会社の仕事の厳しさが多少垣間見れる内容です。毎日のノルマに疲れて仕事を辞めるひとも多いようです。相変わらずの爽快な文章で飽きずにさらさらと読めます。

ヨッシーさん 男性 28才 会社員(その他))

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※(口コミランキングGOGO編集部調べ)

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