ねこるさんの投稿した口コミ一覧

梁 石日（ヤン・ソギル）さん独自の目線と語り口で構成された、マルチ商法の始まりから終焉までのフィクションです。「タクシードライバー日誌」の主人公（筆者自身）の事故後の続編ような箇所も所々にありますが、これはこれで成り立っているフィクションです。とはいうものの、経験した者でなければ書けないリアリティ、熱気がスゴイです。読み出したら止まらない一冊です、

スピルバーグが20代に撮ったTV映画ですが、面白いと評判になって日本では劇場公開された作品です。主人公がハイウエイでとろとろ走るトレーラートラックを追い越したところから始まる恐怖の物語。ただ乗用車とトラックの追い越しなのに、それがこんなにハラハラする映画になるなんて！着想と演出が素晴らしいです。スピルバーグが才能の片鱗をかいま見せ、納得の映画です。

怖いけど大好きな映画です。ストーリがわかっているのに、サメの近づいてくるあの曲（レ～ミッ♪レミッ♪）が流れただけで怖さが甦ります。当時は、海へは行けませんでした。海で大きな鮫に出会ったら、と考えるだけで足がすくみます。あの怖さを特撮技術ではなく作ったなんて、信じられません。

アンジェリーナ・ジョリーが、非常に落ち着いた演技で見る側に訴えてきます。子供の無事を信じて人生を歩み続ける母親を演じて心をうたれました。母親のにじみ出る強さは、アンジーだからこそ出来たものだと思います。大恐慌という不安な時代背景の中、女性への差別、市民の権利なんて微塵にもない身勝手な政治や警察の腐敗も描かれますが、観客を飽きさないクリント・イーストウッドの演出のうまさが光ります。

アンジャッシュの細部まで考え抜かれたコントは完成度が高く、台詞にさえも意味があり、他の追随を許さないその世界観は、見ている側をも引き入れてしまいます。観客は、気がついたらアンジャッシュの世界に入ってしまって笑わされっぱなし、なんてことよくあります。あの独特な世界、大好きです。

近くの公会堂でのライブを聴きました。ほんわかとした栗コーダーカルテットを聞いていると、柔らかいものに包まれているような優しい気持ちになります。帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)、こんな風になるのかと驚きと笑撃でした。最高です。リコーダーとウクレレの豊かさ、目からウロコでした。

有名人から、その道のスペシャリストまで、現在進行形で活躍している人を紹介しているので好きな番組です。活躍している人の考え方、もののとらえ方、葛藤やプレッシャーなど、内面が深く掘り下げられていて見てると時間を忘れてしまいます。葉加瀬太郎さんのテーマ曲が印象的です。

意味不明で理不尽な映画ですが、キャスティングが奇妙で素晴らしいです。特に、鳥肌実のストーリーすら超越した怪演は必見です。原作（町田康）や出演者、監督ファンの方には一見をオススメしますが、そうでない方では好き嫌いがはっきり出るタイプの映画です。

笑えて、泣けて、ゆったりと時間が流れてゆくような、そしてしみじみとできる良作です。東京の秋、散歩ならではの景観に引き込まれ、このまま2人とずっと散歩していたいなあと、いつの間にか見ている側も道連れになっています。心に残るラストは名場面だと思います。 エンディングテーマは7ムーンライダーズ。三浦友和は、さすが！です。

黒澤監督絶頂期の作品です。志村喬は、死ぬ前に一度でいいから己の生を燃焼させてみたかった男の焦燥感を余すところ無く伝えています。雪の日にブランコに乗り唄を歌う場面は哀愁に満ち、夕焼けの空を見上げる場面は美しくて心に残ります。